「リーダーとしての決断力を鍛える方法」

リーダーの大きな役割の一つは「決める」ということです。組織やチームにおいて、どの方向に進むべきか、どの選択肢が最善かを判断し、決断を下す力が求められます。しかし、決断は時にプレッシャーを伴い、簡単なものではありません。本日は、リーダーとしての決断力を鍛える方法について考えてみたいと思います。

1. 自分の「決める癖」を知ること

まず重要なのは、自分自身の「決断スタイル」を理解することです。何を基準に決断しているのか?感情や直感に頼るタイプなのか、それともデータや論理を重視するタイプなのか?自己分析をすることで、自分の傾向が見えてきます。

私自身、スポーツの現場やビジネスの場面で多くの決断を下してきました。振り返ると、瞬時の判断が求められる場面では直感を頼ることが多い一方で、長期的な戦略やビジョン、ポリシーを大切にするところがあります。自分の強みと課題を把握することで、状況に応じた適切な判断ができるようになります。

2. 他のリーダーから学ぶ

決断力を鍛える上で、自分一人での経験には限界があります。他のリーダーの考え方や判断基準から学ぶことが非常に重要です。

例えば、私がこれまでに関わったリーダーたちの中には、冷静な分析力で難局を乗り越えるタイプもいれば、情熱をもって瞬時に決断するタイプもいました。彼らの成功例だけでなく、失敗から学ぶことも多くあります。特に異なる業界や立場のリーダーからの視点は、自分の決断力に新たな視野をもたらしてくれます。私は23歳から日本代表チームの各カテゴリーで様々なスタッフをやらせていただきました。そしてスポットコーチとして国体チーム、高校生のチームに帯同もさせていただき、30名以上のリーダーの決断を間近で学ばせていただいた経験は私の財産です。

読書もまた、他のリーダーから学ぶ方法の一つです。偉大な経営者やスポーツ監督の決断プロセスを知ることで、実際の場面に応用できるヒントを得ることができます。

3. 本質を捉える訓練をする

決断を下す際に最も重要なのは「本質を見抜く力」です。複雑な情報の中から、何が本当に重要なのかを見極める能力は、日々の訓練によって養われます。

私がリーダーとして意識しているのは、問題の背景や目的を深掘りすることです。例えば、試合中に選手交代を決断する場合、単に疲労度だけでなく、試合の流れ、相手チームの戦術、選手のメンタル状態など多角的な視点で判断します。このように物事の本質を捉えるための視野を広げる訓練が、より的確な決断につながります。

本質を捉えるためには、日常的に「何?」を問い続ける習慣が有効です。物事の背後にある原因や意図を考えることで、深い理解が得られ、決断力が磨かれていきます。

おわりに

リーダーとしての決断力は、経験を積むだけでなく、自分の癖を知り、他者から学び、本質を見抜く訓練をすることで鍛えられます。これからも私自身、常に学び続けながら、より良い決断を下せるリーダーを目指していきたいと思います。皆さんも、ぜひ自分の決断力を磨くヒントとして参考にしていただければ幸いです。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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