「ワクワク」が夢を叶える原動力になる理由

「ワクワクする感情が最強!」
これは、パリオリンピックで女子バスケットボール日本代表のヘッドコーチを務めた恩塚亨さんのコーチングフィロソフィーのひとつです。私自身も、指導の現場で選手と向き合う中で、この言葉に強く共感するようになりました。なぜなら「ワクワクする気持ち」こそが、夢や目標を叶えるためのエネルギーの源になると確信しているからです。
「ワクワクする」とは、自分の内側から自然に湧き上がるポジティブな感情です。「もっとやってみたい」「知りたい」「見てみたい」というような好奇心や探究心が、行動へとつながっていくのです。誰かに言われたからやるのではなく、自分が心から「やりたい!」と思う気持ち。この感情があるだけで、行動の質もスピードも、そして継続力も大きく変わってきます。
思い返してみると、子どもの頃はもっと素直にワクワクしていたように思います。
「プロ野球選手になりたい」
「パイロットになりたい」
「ケーキ屋さんになりたい」
「YouTuberになりたい」
そういった言葉には、損得や成功・失敗といった打算はなく、ただ純粋な憧れと好奇心が詰まっていました。あの頃のワクワクした気持ちは、まさに夢を追いかける原点だったのではないでしょうか。
私はこれまで、多くのトップアスリートたちと接してきましたが、夢を叶えてきた人たちには共通点があると感じています。それは「無邪気さ」です。「無邪気」とは「邪気が無い」と書きます。つまり、心の中に不純なものがなく、目の前のことにまっすぐに向き合う姿勢のことです。
無邪気な人は、純粋に楽しむ力を持っています。そして、その楽しさが行動に勢いを生み、いつの間にか大きな成果へとつながっていきます。これは年齢には関係ありません。大人になってからでも、自分の心に正直に、ワクワクすることに向かって進むことで、また新たな可能性が拓けていくのです。
目標を立てるとき、私たちはつい「成功するにはどうすればいいか」「人にどう思われるか」といった外側の要素に意識を向けがちです。しかし、まずは「自分の心がワクワクしているか?」という内側の感情に目を向けてみてほしいと思います。心からやりたいことに取り組むとき、人は本来持っている力を最大限に発揮できます。
私がコーチとして選手と接するときにも、まず確認するのは「その目標、本当に自分がやりたいことなのか?」という点です。誰かに言われたからではなく、自分自身が心から望んでいることかどうか。そこにワクワクがあるかどうかが、ゴールに到達できるかどうかを大きく左右します。
ワクワクする感情は、夢を追い続けるためのエンジンです。そしてその感情は、まわりの人たちにも伝染します。自分が夢中になって取り組む姿は、周囲に希望や勇気を届ける力になります。
今、あなたが目指しているゴールは、心からワクワクするものですか?
その気持ちを信じて、一歩踏み出してみてください。
きっと、その先にあなたにしか見えない景色が待っているはずです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸