「勝負」と「自分・チーム」の関係性が勝敗に関係する

スポーツの目的のひとつは、勝負に勝つことです。勝負には言い訳が通用しません。どんなに練習を積み重ねても、結果として「勝ち負け」が明確に出るのがスポーツの厳しさであり、美しさでもあります。
その中で私が最も重要だと感じている要素が「信じ切る力」です。

試合は、単なる戦術や体力のぶつかり合いではなく、自分たちが積み重ねてきた日々の自己表現の場です。どれだけ努力しても、最後の勝負の瞬間に「自分たちは本当にできるのか」「仲間を信じていいのか」と疑ってしまえば、その迷いは必ずプレーに表れます。逆に、たとえ不利な状況にあっても、「自分たちのやってきたことを信じ切る」「仲間を信じ切る」という気持ちがチームを前へと押し出します。信じるとは、過信でも楽観でもなく、謙虚に勝負へ向き合う覚悟のことです。

「勝負」に対して謙虚に向き合いながら、「自分」と「チーム」との関係性を高めていくこと。これこそが、信じ切る力の本質だと私は思います。試合の前も後も、自分との対話、チームとの対話を怠らないことが大切です。勝負は一瞬ですが、そこに至る過程での信頼の積み重ねこそが、結果を左右します。

また、試合後の振り返りも非常に重要です。人は同じ失敗を繰り返しがちです。だからこそ「たら・れば」を考えることには意味があります。「あの時こうしていれば」「もしもう一度チャンスがあれば」と振り返ることで、次の試合への具体的な改善点が見えてきます。勝って反省し、負けて学ぶ。このサイクルを繰り返すことでチームも個人も強くなっていきます。

勝利の喜びを味わうことはもちろん大切です。しかし、同時に「もし自分たちが相手側の立場だったら、どんな戦い方で逆転を狙うだろうか」と考える視点も必要です。そうした「立場を変えて考える」思考が、戦略の幅を広げ、次の試合での対応力を高めます。

先日、私のゼミナールの学生たちが演じた接戦の試合を生で観戦しました。最後までどちらが勝つか分からない展開の中で、学生たちは自分たちのスタイルを信じ切り、最後の一瞬まで全力でプレーしていました。その姿を見て、「信じ切る力」が持つエネルギーを改めて感じました。技術や戦術を超えた“心の力”が、勝負の分かれ目になる。彼らの戦う姿が、それを教えてくれました。

勝負の世界には、正解も近道もありません。しかし、「信じ切る力」と「謙虚な振り返り」があれば、必ず次の勝負で成長できます。勝負とは、相手に挑むと同時に、自分を信じる戦いでもあるのです。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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