コントロールできることを続けることの大切さ

生きていると、楽しいことや嬉しいこと、悲しいことや苦しいこと、悔しいこと、腹立たしいこと、納得できないこと、不安になることなど、本当にさまざまな出来事に直面します。そのたびに、自分の心もまた揺れ動き、変化していくものです。

そんな中で、まず大切なことは、自分の心に蓋をせず、しっかりと感じることです。無理にポジティブになろうとせず、自分が今どんな感情を持っているのかを受け止めることが、心の安定につながっていきます。

トップアスリートは、自分の心を言語化する訓練を日常的に行っています。自分がどんなときに良い状態になるのか、どうすればフロー状態に入れるのかを言葉で把握することで、安定したパフォーマンスを発揮できるようになるのです。

私たちがコントロールできないものは、「環境」「過去」「他人」です。逆に、コントロールできるのは「自分」と「今この瞬間」です。そして、自分が使える具体的なツールは、「言葉」「表情」「態度」「考え方」の4つです。

スポーツに真剣に取り組んでいると、怪我をすることや、思うようにプレーができないこと、試合のメンバーに選ばれないこと、チームメイトとの関係に悩むこと、苦手な相手と対戦すること、あるいは雨の日に調子が出ないことなど、どうしても自分ではコントロールできない出来事に直面します。

そんなときこそ、「自分にコントロールできること」にフォーカスする姿勢が重要だと私は考えています。

私の尊敬する方は、自分の思い描いていた試合に出場するメンバーに選ばれなかったことがありました。しかし、その方は不満や悔しさに押し流されることなく、自分のやるべきことに集中し、試合当日まで質の高い準備を続けると宣言をして今と自分のフォーカスした行動を取り続けました。

このように「自分でコントロールできることを続ける」ことで、セルフイメージが安定し、結果的にパフォーマンスも向上していくのです。

もちろん、どうしようもない状況に苛立ちを覚えたり、愚痴を言ったりすることも、人間として自然な感情であり、私はそれも大切なことだと思っています。しかし、最も大切なのは「そのあとにどんな行動を取るか」です。

自分が目指している場所にもう一度立ち返り、「今、自分ができることは何か?」と問い直す。そして、自分がやるべき行動を一つずつ実行していく。どんなに小さな一歩であっても、「自分がコントロールできること」をやり続けることこそが、自分の理想や夢を実現していく第一歩になるのだと、私は信じています。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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