不安になったときの対処方法

誰にでも、不安になるときがあります。どんなに準備をしていても、挑戦の前や、自分の行動の結果を待つときなど、コントロールできないことに直面すると不安を感じるものです。

ですが、不安を感じることは決して悪いことではありません。むしろ、自分の心の状態をしっかりと感じ取れている証です。「自分は今、不安なんだ」と気づけることは、自分を大切にする第一歩です。

私自身も、不安を感じることは多々あります。人間関係、自分の選択や行動、そしてこれから起こるかもしれない未来について。振り返ってみると、私たちが感じる不安の多くは「過去」か「未来」に根ざしていることが多いように思います。

時には、自分の中でどんどん不安が膨らみ、勝手に悪い方向に考えてしまうこともあります。そんなときは、不安になる自分を責めるのではなく、「ああ、今の自分は不安なんだな」と、まずは受け入れることが大切です。ありのままの自分に寄り添うこと。これが心の整え方の第一歩です。

今日は、私が実際に行っている、不安を和らげる3つの対処方法をご紹介します。

一つ目は、「呼吸を整える」ことです。吸って、吐く。ただそれだけに意識を向けるマインドフルネスです。深く、ゆっくり呼吸を繰り返すことで、不安でいっぱいになった心が少しずつ落ち着いてきます。私は、試合の前やハーフタイムなどに深呼吸を意識的に取り入れてきました。不安でいっぱいの脳に、新鮮な酸素を送るようなイメージで、ゆっくり吐く時間を大切にしています。

二つ目は、「文字に書き出す」ことです。頭の中にぐるぐるとある不安を、紙に書き出してみる。理由も原因もわからなくていいので、思いつくままに書いてみることです。そうすることで、不安が言葉となり、視覚化され、客観的に捉えることができるようになります。頭の中で考えていると、余計に不安が増幅してしまうこともありますが、書くことで少し距離を置くことができます。

三つ目は、「信頼できる人に話す」ことです。不安なことを口に出して話す。それだけで、驚くほど心が軽くなることがあります。ですが、意外とこの「話す」ということができない人も多いと感じています。心の奥にある不安を話すだけで、自分なりの対処法が見えてきたり、「あれ? なんでこんなに不安に思っていたんだろう」と気づけたりします。人は、過去の経験や思い込みによって、無意識に意味づけをしてしまう生き物です。それを他者に言葉で伝えることで、整理されていくのです。

だからこそ、「メンタリング」が存在します。不安を感じたときこそ、遠慮せずに、信頼できる人に話してみましょう。助けてもらいましょう。甘えていいのです。人は支え合って生きていく存在です。

不安は、あなたが一生懸命生きている証拠です。無理に消そうとせず、向き合うことで、少しずつ前に進む力に変えていきましょう。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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