人生を軽くする“遊び心”の育て方

「遊び心」。
これは、私がこれまで出会ってきた“人生を楽しんでいる人”に共通して流れている空気のようなものです。優秀なコーチにも、組織をまとめるリーダーにも、魅力的な社長さんにも、不思議とこの「遊び心」があります。規律や哲学、技術論に裏打ちされた厳しさを持ちながら、その奥にいつも“無邪気さ”“ちゃめっけ”が隠れている。だからこそ、重くならず、どこか憎めない。人が自然と集まってくる理由は、案外この遊び心にあるのかもしれません。
私がスポーツの現場で長年働くなかで強く感じているのは、スポーツという営み自体が本質的に「遊び」であるということです。私は大学のコーチング授業で学生にこう尋ねます。「スポーツを日本語で言うと何だと思う?」と。
返ってくる答えはさまざまです。運動、体育、競技…。
しかし私が最もしっくりくる言葉は「遊戯」です。
スポーツは“遊びを本気でやること”。
勝ち負けを競い、パフォーマンス向上を目指し、時には健康のためにも行う。しかし、その根源には「遊び」があります。だからこそ、スポーツをするうえで“遊び心”は欠かせないマインドセットだと感じています。それが失われると、スポーツはただの“作業”になってしまう。子どものころのように、ただ純粋に「楽しい」と思う気持ちを忘れないことが、長くスポーツを続ける上でも、強くなるうえでも大切なのだと思います。
この視点は、スポーツに限らず、組織や仕事の現場にも当てはまります。
私が出会ってきた社長さんやリーダーの多くが、人を惹きつける不思議な魅力を持っています。その特徴を一言で言えば、やっぱり“遊び心”。真剣に目標へ向かいながらも、どこか肩の力が抜けていて、物事を楽しむ余白を残している。そんな人の周りには自然と人が集まり、組織にあたたかい空気が生まれます。
大人になると、つい「正しさ」や「効率」を優先しがちです。しかし、人生はそれだけでは軽やかに進んでいきません。むしろ、余白やユーモア、ちょっとしたいたずら心のような“遊び”を持つことで、人は創造的になり、視野が広がり、何より気持ちが楽になります。
私は最近、「遊び心を持ち続けることは、大人になっても子どもの感性をなくさない唯一の方法ではないか」と感じます。
楽しむ力は、生まれつきではなく育てるものです。小さな遊び心を生活の中に置くことで、人は柔らかく、軽やかに、そしてしなやかに生きられる。
スポーツでも、仕事でも、人生でも。
“遊び心”は、私たちを少しだけ前向きにし、心を軽くしてくれる魔法のような力を持っています。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸
