信頼関係が築かれる瞬間

目次

1. 信頼関係の重要性

スポーツの世界で、コーチと選手の間で最も重要なものは「信頼関係」です。単なる技術指導や戦術の共有だけでは、目標の達成は困難です。お互いを信頼し、同じ方向を向いて進むことで、初めて真の成長と成功が生まれます。

しかし、信頼関係は一朝一夕で築けるものではありません。選手が自らの可能性を信じ、挑戦し続けられる環境を整えることが、コーチの重要な役割となります。


2. 「期待」と「信頼」の違い

スポーツ指導において、「期待」と「信頼」はしばしば混同されがちです。しかし、この二つは似ているようでまったく異なる概念です。

「期待」とは、コーチが選手に対して「こうなってほしい」「こうするべきだ」と思う気持ちです。選手がその期待に応えられなかったとき、コーチは「裏切られた」と感じることさえあります。これは、コーチが自分の理想を選手に押し付けている状態と言えます。

一方、「信頼」とは、選手が自ら考え、行動する力を信じることです。選手自身が主体的に成長し、困難に立ち向かう姿勢を見守ることが、真の信頼です。選手が決断し、自分の力で乗り越えたとき、コーチと選手の間には深い絆が生まれます。しかし、信頼し続けることを本当に難しいとのことです。


3. 厳しい試練を乗り越える瞬間

コーチとして「信頼関係が築かれた」と実感する瞬間の一つとしては、選手に厳しいトレーニングメニューを課し、それを選手が乗り越えたときであると考えてます。

時には、選手が自分の限界に挑むほどの厳しいメニューが必要になることもあります。その瞬間、選手は「なぜこんなにも厳しいメニューを?」と疑問を抱くかもしれません。しかし、その壁を乗り越え、選手のパフォーマンスが飛躍的に向上し、試合で勝利を掴んだ瞬間には、深い信頼が生まれるのです。


4. コーチの使命と姿勢

コーチにとって最も重要なことは、常に選手の無限の可能性を信じ続けることです。目の前の結果だけにとらわれるのではなく、選手が少しずつ成長していく姿を観察し、選手の成長を見逃さないよう心掛けます。

どんなに困難な状況でも、選手と一緒にゴールを目指し、共に戦い続ける姿勢が必要です。選手が自分の成長を信じ、前に進むためには、コーチ自身が揺るぎない信念を持ち続けなければなりません。


5. 時間と努力の積み重ね

スポーツの成長に近道はありません。信頼関係を築くためには、時間も努力も必要です。選手が限界を超え、努力が結果として現れたとき、そして勝利の瞬間を共に分かち合えたとき、初めてお互いの信頼が深まります。


6. 結論: 共に進む道のりの価値

「一緒にゴールを目指す」「一緒に戦い続ける」「少しずつでも成長を信じ続ける」。この積み重ねこそが、スポーツにおいても人生においても、最も価値のあるものだと私は信じています。

信頼関係が築かれる瞬間。それは、共に努力し、共に乗り越えたその先に、確かな形で待っているものです。

選手への「期待」を手放し、「信頼」に変えること。それが、選手の成長を引き出し、共に大きな目標へと進む力になるのです。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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