勝ち続けているコーチの特徴とは

皆さん、こんにちは。今回は、私自身も深く共感した内容をご紹介させていただきます。それは、コーチングアーキテクトとして「コーチのコーチ」である今田圭太氏の著書『スポーツコーチング解体新書』に記されている「勝ち続けているコーチの特徴」についてです。
この中で紹介されている「勝ち続けているコーチ」とは、単に一時的に成果を上げるのではなく、「ハイパフォーマンスレベルで成果を継続的に出しているコーチ」と定義されています。この定義は、オリンピックや世界選手権などの国際舞台で継続的な成果を収めているコーチの特徴を明らかにした先行研究「Serial Winning Coaching(mallet&Lara-Bercia;2016)」を引用しています。
その中で、勝ち続けているコーチに共通する4つの特徴が紹介されています。
① 明確なビジョンと哲学を持っていること
勝ち続けているコーチは、長期的な成功を見据えた明確なビジョンを持ち、そのビジョンを選手やスタッフなどチーム全体と共有しています。チーム全体の方向性や価値観の軸をつくることで、ぶれない組織づくりを実現しています。また、自分自身のコーチング哲学をしっかりと確立しており、その哲学が日々のトレーニングや戦略、選手への関わり方に反映されています。
② 環境適応力が高いこと
スポーツの世界では、環境や状況が常に変化します。その中で勝ち続けているコーチたちは、その変化に柔軟に適応する力を持っています。先述の研究においても、95%以上のコーチが「変化への対応が成功へのカギである」と答えており、戦術的・戦略的な柔軟性が、持続的な勝利には不可欠であることがわかります。
③ 利他主義の精神を持っていること
勝ち続けているコーチは、「選手の成長や育成、目標達成のために自分は何ができるか」という視点を常に持っています。自分のためにコーチングをするのではなく、選手の人生や夢に真剣に向き合い、選手の可能性を最大限に引き出すことに情熱を注いでいます。そのようなコーチの存在が、選手の信頼を集め、チームの一体感を生み出します。
④ 学び続ける姿勢を持っていること
最後に、勝ち続けているコーチに共通しているのが、学びに対する貪欲な姿勢です。どれほど成果を出していても、現状に満足せず、常に自分をアップデートしようと努力を重ねています。競技の変化、科学の進歩、選手との関わり方など、学びの対象は多岐にわたります。こうした学び続ける姿勢こそが、長期的な成果を支える基盤になっています。
私自身、これまでのコーチング人生を振り返る中で、まさにこの4つの要素が大切であることを何度も痛感してきました。コーチングは人と向き合う仕事であり、正解のない世界です。だからこそ、ビジョンを持ち、変化に対応し、選手に寄り添い、そして常に学び続けることが、勝ち続けるための大きなヒントになるのだと感じています。
これからも、自分自身のビジョンと哲学を大切にしながら、皆さんと一緒に成長していける場を「FEEL FREE」でつくっていきたいと思います
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸