大きな決断をする際の考え方

人生には、時に「これを決めることで未来が大きく変わるかもしれない」と思うような、大きな決断を迫られる瞬間があります。そのような時、多くの人が「どうしよう」「本当にこれでいいのか」と悩むものです。私も何度もそのような経験をしてきました。しかし、大きな決断を前にして立ち止まるだけでは、前には進めません。
私の考えは、大きな決断をする時こそ、「考えすぎない」ことが重要だということです。もちろん、無計画な決断はお勧めしません。ただ、あれこれと考えすぎているうちに、チャンスやタイミングを逃してしまうことが一番もったいないと思います。
私は、どちらかといえば直感的に動くタイプです。新しいことに挑戦しようと思った時、まずは「やりたい」という気持ちに従うことを大切にしています。たとえば、スポーツバー「FEEL FREE」を始めるという決断も、心の中で「自分自身にかっこいいと思える自分でありたい」という強い気持ちからスタートしました。しかし同時に、「本当に大丈夫だろうか」「お客様が来てくれるだろうか」といった不安がよぎったのも事実です。
不安というのは、多くの場合、未来に対する漠然としたものです。「失敗したらどうしよう」「誰も賛同してくれなかったらどうしよう」といった心配事が頭をよぎります。でも、不安のほとんどは実際には現実にならないものです。頭で描いている最悪のシナリオが、実際に起こる確率は意外と低いのです。不安を感じること自体は自然なことですが、その不安にとらわれすぎず、一歩を踏み出す勇気を持つことが大切です。
ただし、直感に従うといっても、すべてを勢い任せで決めるわけではありません。直感に基づいて前に進む時、私は同時に「違和感」を感じる瞬間も大切にしています。「なんとなくこれでいいのか」と少しでも感じる時、その違和感を無視せず、自分の中で一度立ち止まって見直すことも重要です。このプロセスを踏むことで、反省の少ない決断ができるのだと感じています。
また、私がこれまで学んできたのは、決断において「タイミング」が全てだということです。大きな決断を下すとき、そのタイミングを見極めることが何よりも大事です。準備が整っていないのに焦って決断してしまうと、後から「まだ早かった」と思うこともあります。一方で、考えすぎたり、周りの状況に気を配りすぎたりして、適切なタイミングを逃してしまうと、それはそれで機会を失ってしまいます。
私自身の経験を通じてお伝えしたいのは、本当にやりたいと思うことに出会ったら、その気持ちを大切にして、思い切って決断してみるということです。不安や迷いを完全に消し去ることはできませんが、動き出すことで見える景色が必ずあります。どんな決断であっても、最初の一歩を踏み出さなければ何も始まりません。
最後に、決断に迷っている方へお伝えします。「人生において、挑戦しないことが最大のリスク」です。大きな決断を前にした時、不安を力に変えて、直感と違和感の両方を大切にしながら、前に進む勇気を持ってください。あなたの選んだ道が、きっと新しい未来を切り開いてくれるはずです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸