大切な人の幸せを祝福する喜び

最近、私は「大切な人の幸せを祝福する」という出来事に立て続けに立ち会う機会をいただきました。イングランドで開催された女子ワールドカップの観戦、大学の卒業式、そして恩師の定年をお祝いする会。いずれも形は異なりますが、「祝福する」という共通の場面に触れ、改めてその意味と喜びを深く感じる時間となりました。
祝福の仕方は人それぞれです。花束や贈り物を用意する人もいれば、手紙に思いを込める人もいる。静かに微笑み、見守ることも素晴らしい祝福だと思います。けれど私が大切にしたいのは、直接顔を合わせて「おめでとうございます」「ありがとうございます」「本当にお疲れ様でした」と自分の言葉で伝えることです。その瞬間に感じる温かさは、自分にとってもかけがえのない「幸せの時間」になります。
イングランド女子ワールドカップ。世界トップ8を目指す舞台に立つまでには、想像を超える積み重ねがあります。代表選手に選ばれるための厳しい日々のトレーニングや試合ごとのプレッシャー、海外遠征での強化活動、さらに所属先での仕事や活動との両立。それを3年間続けてようやく掴んだ成果は、決して簡単なものではありません。だからこそ試合後に「お疲れ様!本当におめでとう!」と声をかけられることが大きな喜びでした。さらに、影で支え続けてきた代表スタッフの皆さんに「素晴らしいチームをつくってくださりありがとうございます」と直接伝えられたことも、大きな意味がありました。選手と同じように、スタッフの努力と献身があったからこそ舞台に立てる。そのことを一言でも言葉にできたのは、私にとって幸せな体験でした。
また、大学の9月卒業式にも出席しました。卒業は、定められた課程を修め、努力を形にした証です。これまでの学びを胸に、新しいステージへと歩み出す学生さんたち。その門出に立ち会い、「ご卒業おめでとうございます」と直接言葉を贈れることは大きな喜びです。未来に向かって歩み始める彼女を祝福することで、自分自身も前を向く力をもらえる気がしました。
さらに、恩師の定年を祝う会にも参加しました。長年お世話になり、共に戦い、学びを深めてきた恩師に感謝を伝えられる場は、懐かしい仲間との再会の場でもあります。昔話に笑い、近況を語り合いながら「本当にありがとうございました」と心から伝えることができました。その時間は、単なるお祝いを超え、人生の節目をともに刻む大切な瞬間となりました。
これらの経験を通じて強く感じたことは、「大切な人の幸せを祝福できること」自体が、自分にとっての喜びであり幸せだということです。人は一人で生きているのではなく、出会い、関わり合い、支え合ってきた人々がいるからこそ祝福の場に立ち会える。その瞬間、自分もその人の人生の一部を共有していることを実感します。
幸せは自分の中に閉じ込めるより、誰かの幸せを心から喜び、祝福の言葉をかけることで広がっていきます。巡り巡って自分の心も豊かにしてくれるのです。だから私はこれからも、「大切な人の幸せを祝福する喜び」を大切に生きていきたいと思います。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸