“好き”が人生を動かす力になる

好きなことを仕事にする。好きな場所で暮らす。好きなものを身につける。好きな人と人生をともにする。
人は「好き」という感情に強く突き動かされながら生きています。振り返ると、この“好き”こそが人生の大きな原動力になっていると感じます。

私はよく「宮﨑さんはラグビーが好きなんですか?」と聞かれます。しかし、正直に自分に向き合うと、「心の底からラグビーが好きか?」と問われれば、即座に「好き!」と断言できる自分はいまだにいません。
ただ、ひとつだけはっきり言えることがあります。
私は“ラグビーをしている人”が好きだということです。

遠征で世界30カ国以上をまわりました。どこへ行っても、ラグビーというひとつの共通点だけで、初対面でも一気に距離が縮まりました。言語は違っても、ラグビーが共通言語になり、人と人をつないでくれる。ラグビー選手には、どこか人懐っこさがあり、熱量があり、相手を受け入れる空気があります。そんな「ラグビーをやっている人」が私は心底好きです。

そして私は根本的に“人”が好きなのだと思います。
大学教員、女子ラグビーの育成・強化、クラブ経営、スポーツバー運営、メンタリング、コーチング、地域連携活動、審判、そして学生や選手のキャリア支援──。
私が関わらせていただいている仕事は、どれも「人」が中心にあり、関係性がすべてダイレクトに問われる仕事ばかりです。気づけば、私はずっと「人」に向き合うことを軸に働いてきました。

半生を振り返ると、私の行動や選択の中心には常に「好き」がありました。
好きだから続けられた。
好きだから苦しくても踏ん張れた。
好きだから挑戦し続けられた。

私は今の大学生世代に、強く伝えたいことがあります。
“好き”を追求することの喜びは、人生を大きく動かしてくれる。
そして、その“好き”が仕事になったとき、人生は本当に豊かになります。

ただし、「好き=楽(らく)」ではありません。
好きなことだからこそ、苦しむ瞬間もある。
好きなことだからこそ、妥協できない場面がある。
そして好きなことだからこそ、努力が報われたときの喜びが何倍にも膨らむ。

“充実”とは、決して安らぎだけを指す言葉ではありません。
困難や葛藤を抱えながら、それでも進んでいく過程そのものを意味します。
その苦しさの中にある喜びこそ、自分の成長につながり、そして未来で誰かのためになる力へと変わっていく。そうやって好きなことは、ますます自分の中で深まっていくのだと思います。

人生は「好き」によって動き出し、「好き」によって彩られ、「好き」によって豊かになります。
あなたの“好き”も、きっと人生を前へと動かす力になります。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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