小さな成功が自己実現につながる

「自信がないんです。どうしたら自信を持てるようになりますか?」と聞かれることがあります。その答えとして、私はよく「小さな成功を繰り返しましょう」と伝えます。
自信というものは、決して突然湧いてくるものではありません。それは日々の行動の積み重ねや、成功体験を通じて徐々に築かれるものです。しかし、その成功体験には「大きい」「小さい」といった区別はないと私は考えています。
成功に大小はない
そもそも、成功に「大きい」「小さい」はありません。例えば、毎朝5分だけ早起きをする、苦手な相手に自分から挨拶をする、試してみたかった料理に挑戦する。これらは他の人から見れば些細な行動かもしれません。しかし、挑戦した本人にとっては立派な挑戦であり、成功です。
私が指導者時代に経験したことですが、ある若い選手が「試合でトライを取る」という目標を立てました。しかし、その前に「毎日練習に遅刻せずに来る」という、小さな目標を達成することから始めました。それを続けるうちに、自分への信頼感が生まれ、最終的には大きな試合でトライを取るという成果に繋がりました。
どんな挑戦でも「一歩踏み出す」ことが大切であり、それ自体が成功なのです。
挑戦は一歩を踏み出すことから
挑戦とは、最初の一歩を踏み出すことそのものです。私はこれをエスカレーターに例えることがあります。エスカレーターの一段目に足を乗せると、そのまま次の段がやってきます。同じように、最初の一歩を踏み出せば、その後は自然と次のステップが目の前に現れるのです。
ただし、その一歩を踏み出すためには勇気が必要です。私自身も50歳を迎えるにあたって、新しい挑戦を決意しました。それが、スポーツバー「FEEL FREE」の開業です。オープン前には「本当にやっていけるのだろうか」という不安がよぎることもありました。しかし、準備の一つひとつを着実に進める中で、小さな成功を積み重ねることで自信が生まれてきました。
たとえば、ロゴデザインの完成。店舗の内装がイメージ通りに仕上がった瞬間。初めての予約が入ったとき。それぞれが小さな成功体験であり、次の行動を後押ししてくれました。
成功の積み重ねが自己実現につながる
「自己実現」というと大きな目標のように感じるかもしれません。「なりたい自分」や「やりたいこと」がはっきりと見えている人もいれば、特にそうした目標を持たずに日々を過ごしている人もいるでしょう。
しかし、どちらの場合でも小さな挑戦と成功を積み重ねることが、自己実現への一歩となります。
私が以前指導していた選手の中には、「プロになる」という目標を掲げていた人がいました。その選手は最初から目標に向かって全力を出せたわけではありません。彼が始めたのは、毎日5分間だけ自分のプレー動画を見直すという小さな挑戦でした。それを1週間、1か月と続けるうちに、課題を発見する力がつき、プレーが向上し、プロへの道を切り開いていったのです。
「FEEL FREE」も同じです。開業という大きな目標の裏には、数え切れないほどの成功が積み重なっています。それらは、1つひとつは目立たないかもしれませんが、全てが未来に繋がる重要な一歩でした。
終わりに
自信がないと感じたとき、まずは小さな挑戦をしてみましょう。それがたとえどんなに小さなことでも、成功体験は自分への信頼感を高め、次の一歩を踏み出すエネルギーを与えてくれます。
人生は、挑戦と成功・失敗の積み重ねです。どんな一歩も無駄ではありません。今日、あなたが踏み出す小さな一歩が、明日の大きな自信と自己実現に繋がります。