強みを発見した後にやるべきこと:目標設定と実行

自分の強みを発見した後、そこで止まってしまってはもったいないものです。大切なのは、その強みをどう活かし、どんな未来を実現していくのかを定めることです。つまり「目標設定」と「実行」が次のステップとなります。

では、どのように目標を設定すればよいのでしょうか。ポイントは「自分の強みを使って、誰にどんな価値を提供したいのか?」という問いを持つことです。強みは単なる能力や特徴にとどまらず、人や社会に役立ってこそ真価を発揮します。

例えば、私自身のケースでお話しします。私は人の話をじっくりと聴くことに強みがあると自覚しています。また、これまでスポーツ分野で、ハイパフォーマンス領域から幼児レベルまで幅広くコーチングを行ってきた経験も積み上げてきました。では、この強みをどう活かすか?と考えた時に、私が設定した目標は「スポーツに関わる人々を中心に、メンタリングを提供していく」ことでした。

ここで「メンタリング」という言葉を補足して説明したいと思います。メンタリングとは、単にアドバイスや指導を行うのではなく、対話を通じて相手が自分の中にある答えを見つけ、成長や気づきを促す関わり方です。つまり、相談者が安心できる場を提供し、自分の強みや課題を整理しながら前進できるように伴走することです。これは「教える」よりも「引き出す」役割に近いといえるでしょう。

私はこのメンタリングを継続的に、しかも誰もが安心して依頼できる形にしたいと考え、会社の事業の一つとして展開してきました。ここで大切なのは、「強みを活かした活動をビジネスとして実行する」という点です。話を聴くことがビジネスになるのか?と思う方もいるかもしれません。しかし実際には、安心して悩みや弱み、迷いを打ち明けられる場は、人がステップアップしていくために非常に大切なものです。

もちろん「無償」で提供する選択肢もあるでしょう。ですが、私の考えでは、ボランティアで提供すると場合によっては無責任になってしまう可能性もあります。相談する側も、費用を払って依頼するからこそ本気になれますし、提供する側も責任を持って関わることができます。だからこそ、私はあえてビジネスとして実行することを選びました。

強みを発見することはゴールではなくスタート地点にすぎません。大切なのは、その強みをどのように活かし、誰にどんな価値を届けるのかを目標として明確にすることです。そして、その目標を実際の行動に落とし込み、継続して取り組むことが、自分のキャリアや人生を豊かにしていきます。

強みを発見したあなたも、ぜひ「この強みで誰を幸せにしたいのか?」「どんな未来を実現したいのか?」という問いを立て、目標を描いてみてください。そして小さな一歩からでも実行を始めていくことが、未来を切り拓く第一歩となるのです。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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