心が整う静けさ ~身体からのメッセージを聴いて~

人は、精神的な様々な悩みを抱えていたとしても、ひとつの身体的な健康を失うだけでその悩みは「悩み」ではなくなる――そんな言葉を、どこかで耳にしました。
この言葉は、実際に体調を崩し、自分の身体と向き合ったときに、深く腑に落ちるものです。

私たちは日々、仕事や人間関係、将来のことなど、さまざまなことに気を配りながら生きています。けれども、身体が思うように動かなくなった瞬間、そのすべてが一度止まり、“生きていること”そのものに立ち返る時間が訪れます。
朝、自然と目が覚めて体が動くこと。おいしく食事ができること。外の空気を吸いながら歩けること。そんな何気ない日常のひとつひとつが、どれほど尊いものかを改めて感じるのです。

では、ウイルスや病気は本当に“悪”だけなのでしょうか。私はそうとは言い切れないところがあります。
病気は、私たちに身体からのメッセージを届けてくれる存在でもあります。
忙しさの中で忘れていた“自分の声”を聴くチャンスをくれる。そう考えると、病気は決して敵ではなく、人生を整えるための“再起動のサイン”なのかもしれません。

病気をして改めて気づけることを挙げてみると、こんなにも多くあります。

  1. 健康であることのありがたさを実感する
  2. 毎日の呼吸、心拍、体温といった“身体の声”に耳を澄ませる
  3. 食べられること、動けること、眠れることの喜びを知る
  4. 忙しさに追われず、静けさという余白を持つ習慣を作る
  5. 心と身体がつながっていることを実感し、どちらも大切にする姿勢を育む
  6. 他人の健康や健やかな暮らしに対して思いを馳せる感受性を深める
  7. 日常の“小さな幸せ”に目を向ける意識を育てる
  8. 自分のペースを取り戻し、「無理をしない」選択を尊ぶようになる
  9. 身体的な制限を持つことで、本当に大切な物・人・時間を見極める機会となる
  10. 家族や仲間、職場の人たちの支えがあって自分が休めることに気づく
  11. 支えてくれる存在そのものに、深い感謝を抱く
  12. 心の静けさを取り戻すための――瞑想や呼吸、休息の時間を持つ

こうして病気のときこそ、心を改めて整え、静けさの中に身を置くことができます。
それは単なる休息ではなく、再び立ち上がるための“準備期間”です。
この静かな時間の中にこそ、慌ただしい日常では気づけなかった小さな幸福が宿っているのです。

そして、ふと気づくのです。
自分の身体が動くこと、心が穏やかにあること、それ自体が何よりの宝物だと。
だからこそ、今この瞬間を丁寧に味わいたい。身体を休めながら、静けさの中で“私”を整え、明日また、家族や仲間、大切な人たちと過ごせることに、心から「ありがとう」を捧げたいのです。

静けさが、私たちを“整える”力となる。
自分自身が体調を崩して、改めて気づく、今日この頃でした。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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