次世代リーダーを育てるためのアプローチ

リーダーを育成するというテーマは、個人、チーム、そして組織を継続的に発展させていくために、最も重要な取り組みの一つだと私は考えています。特に次世代のリーダーをどのように育てていくかは、未来を創る上で欠かせない視点であり、教育やスポーツ、そしてビジネスの現場においても共通する課題です。

私が考える次世代リーダーを育てるアプローチは、大きく分けて3つの柱から成り立っています。

① 自分の強みを自分で理解すること

まず大切なのは、「自分の強みを自分で理解すること」です。若いリーダーや次世代を担う人たちは、周囲にいる尊敬する先輩や上司の言動を真似しながら学ぼうとする傾向があります。それ自体は悪いことではありませんが、真似だけでは本質的なリーダーシップは育ちません。自分は何が得意で、どんな価値をチームにもたらせるのか。自分自身の「軸」を持つことが、持続可能なリーダーシップにつながります。

そのために私は、自分を知るための質問や内省の機会を多く設けるようにしています。たとえば、「自分が周囲から頼られるときはどんなときか」「これまでで一番達成感を得た経験は何か」など、自己理解を促す対話が重要です。自己認識を深めることが、リーダーとしての第一歩となります。

② 若いリーダーがリーダーシップを発揮できる環境を整えること

次に必要なのは、「リーダーシップを発揮できる環境を整えること」です。若いリーダーが自信を持って行動するためには、周囲の理解と支援が不可欠です。特に年齢や経験に幅があるチームでは、年下のリーダーが上手く力を発揮できないケースが少なくありません。

そのような場合には、ベテランのメンバーや指導者が意識的にフォローする必要があります。若いリーダーが安心して挑戦できるように、意見を否定せず、耳を傾け、必要に応じてサポートする。そうした「心理的安全性」のある環境が、リーダーとしての自信を育む土台になります。

③ 挑戦できる場を用意すること

最後に重要なのは、「挑戦できる場を用意すること」です。リーダーシップは机上では身につきません。実際に行動し、決断し、結果に責任を持つ経験を重ねる中でこそ、本当の意味での成長が起こります。

日常のミーティングや練習、イベント運営などの中で、若いリーダーが決定権があることが重要です。もちろん、時には失敗することもあるでしょう。しかし、成功も失敗もすべてが学びであり、挑戦の数だけ成長の機会があると信じています。大切なのは、失敗を責めるのではなく、次にどう活かすかを共に考える姿勢です。


これらのアプローチが、若いリーダーの自信を育む姿を見てきました。次世代のリーダーを育てるということは、単なる指導ではなく、その人の可能性を信じて寄り添うことだと思っています。未来をつくるのは、いまここにいる若者たちです。その力を信じ、私たち大人ができる最善のサポートをしていきたいと思います。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮崎 善幸

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