無謀な目標と挑戦的な目標の違い

スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも、目標を設定することはとても重要です。しかし、その目標が「無謀な目標」なのか「挑戦的な目標」なのかを見極めることが、成功の可能性を大きく左右します。FEEL FREEの立ち上げに際しても、私はこの違いについて何度も考えさせられました。今日は、私自身の経験を交えながら、この二つの違いについてお話ししたいと思います。
無謀な目標とは?
無謀な目標とは、現実的な根拠がなく、達成するための手段や計画がない目標のことを指します。情熱や夢を持つことは大切ですが、現実を無視して突き進むだけでは成功にはつながりません。たとえば、「来月中にラグビー日本代表に選ばれる」という目標を、ラグビーを始めたばかりの人が掲げるのは無謀と言えます。代表選考の基準や実力、競争環境などを考えると、短期間で達成できる可能性は極めて低いからです。
自分自身の可能性を信じて大きい目標を掲げることはとても大切です。それ以上に大切なことは「大きな目標を掲げるだけでは意味がなく、それを達成するための道筋を考えなければならない」ということです。
挑戦的な目標とは?
一方で、挑戦的な目標とは、達成するのが簡単ではないものの、適切な計画と努力次第で実現可能な目標のことを指します。挑戦的な目標には、以下のような要素が含まれます。
- 現実的な根拠がある(自分の能力や環境を踏まえて設定されている)
- 具体的な計画がある(達成するためのプロセスが明確になっている)
- 努力次第で達成できる(才能だけではなく、継続的な努力が鍵となる)
私は、女子ラグビーの指導者として「アジアチャンピオンになる」という目標を掲げた際、この要素を意識しました。当時の日本はアジア5位で、中国やカザフスタンといった強豪国とは大きな実力差がありました。しかし、「勝利のためにどのような戦略が必要か」「どんなトレーニングをすれば強豪に追いつけるか」といった具体的な計画を立て、選手、スタッフと共に徹底的に実行しました。その結果、日本女子ラグビーはアジアチャンピオンとなり、リオデジャネイロ五輪への出場を果たしました。
この経験を通じて、「挑戦的な目標は、適切な準備と努力が伴えば現実になる」ことを実感しました。無謀に見えるような目標でも、根拠を持ち、計画的に進めていけば達成できるのです。
FEEL FREEの挑戦的な目標
FEEL FREEの開業も、私にとって挑戦的な目標でした。飲食業界は未経験であり、「スポーツバー」というコンセプトがどれだけ受け入れられるのか分かりませんでした。しかし、「1日1組限定」「予約制」「スポーツを通じた人とのつながりを大切にする」という明確なコンセプトを定め、それを実現するための計画を立てました。
結果として、FEEL FREEは少しずつ多くの方々に知っていただき、予約が入るようになりました。もちろん、まだまだ成長途中ですが、「無謀な目標」ではなく、「挑戦的な目標」として実現に向けて進んでいるという実感があります。
まとめ
無謀な目標と挑戦的な目標の違いは、「達成のための道筋があるかどうか」にあります。夢や情熱を持つことは素晴らしいですが、それを実現するための具体的なプランと努力が伴うことで、目標は現実のものとなります。
皆さんも、ぜひ挑戦的な目標を設定し、それに向かって前進してみてください。そして、もしその挑戦の途中で迷ったり、不安になったりしたら、ぜひFEEL FREEにお越しください。一緒に語り合い、挑戦する仲間として全力で応援させていただきます。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸