男のロマンは女の不満

昨日、SNSを見ていたら、「男のロマンは女の不満」って書かれた看板の写真が流れてきました。「うまいこと言うなぁ」と思って、隣にいた妻に「ねえ、『男のロマンは女の不満』って言葉があるらしいよ」って軽く言ってみました。すると妻は、「ほんと、それ!」と即答。しかも大笑いしてました。やっぱり、これにうなずく女性は多いんじゃないかなと思いました。
「ロマン」という言葉を改めて辞書で調べてみると、「夢や冒険に対するあこがれ。理想を追い求める気持ち。」とあります。まさに、私の人生そのものだと感じました。
これまで私は、「やりたいことを、やりたいようにやる」ことを大切にしながら生きてきました。
学生時代はラグビーに夢中になり、コーチとして世界を目指してきました。
そして50歳を迎えた今、新たな挑戦としてスポーツバー『FEEL FREE』をオープンいたしました。
『FEEL FREE』のカウンターは、一枚板で作っていただいたもので、その存在自体がまさに“ロマンの極み”です。
そして今もなお、女子ラグビーが自分の生きているうちに世界一になることを信じて、歩み続けています。
振り返ってみれば、本当に私は、ロマンを追いかけ続けてきた人生だったと感じています。
しかし、そのロマンの陰には、必ず私の妻の存在がありました。ときには突拍子もないような発言をし、ときには周囲から心配されるような行動をとっても、妻は一度として反対の言葉を口にすることはありませんでした。むしろ、「あなたがやりたいなら、やってみたら?」と、常に私の背中を押してくれたのです。
もちろん、不安や不満がまったくなかったとは思いません。「ロマンは女の不満」という言葉には、どこかしら真実があるのかもしれません。それでも、彼女は自分の気持ちを押しつけることなく、黙って受け止め、支えてくれました。その姿勢には、ただただ感謝の気持ちしかありません。本当にありがとうございます。
だからこそ、これからは私が妻のロマンを全力で応援したいと思っています。
妻はよく「私にはロマンなんてないよ」と笑って言います。でも、私はそうは思いません。日々の暮らしの中にある小さな夢や願いこそが、立派な「ロマン」だと思うのです。たとえば、季節の花を見に行きたい、あのカフェでのんびりしたい、美味しいものを一緒に食べたい——そんなささやかな願いを一つひとつ叶えていくことが、私にとっても幸せです。
人生の後半戦、ようやく気づくことができました。これまでは、自分のロマンばかりを追いかけてきたかもしれません。でもこれからは、妻のロマンを一緒に見つけ、一緒に歩んでいきたいと強く思っています。
ロマンを追う人生は、ひとりでは実現できません。支えてくれる人がいるからこそ、夢は夢で終わらず、現実になるのだと思います。
これからも、妻とともに小さなロマンを一歩ずつ叶えていく日々を、大切に過ごしていきたいです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸