自分の強みを活かすための実践的なステップ

自分の強みを知っているけれど、それをどう活かしていけばいいのか分からない。特に大学生の多くが直面する悩みの一つです。強みを発見することは確かに大切ですが、実際に社会で活かしていくには「具体的な行動」に落とし込む必要があります。今回は、そのための実践的なステップについて考えてみたいと思います。
まず大切なのは「大人と会話すること」です。ここで言う大人とは年齢の意味ではなく、自分の強みをすでに活かして社会で結果を出している人を指します。大学生の段階では、どうしても同世代の友人とのやり取りが中心になりがちです。もちろん仲間との対話も刺激になりますが、将来を具体的に描くには、実際に社会で働いている人、結果を出している人の考え方や経験を知ることが欠かせません。大人との会話は、自分が持っている強みをどう現場で発揮できるのか、どんな場面で求められるのかを具体的にイメージする助けになります。
例えば、自分は「人と話すのが好き」という強みを持っていたとしても、それが仕事でどう活きるのかは想像しにくいかもしれません。しかし、営業の第一線で活躍している人や、教育の現場で学生と日々向き合っている先生から話を聞くと、「人と話す力」が具体的にどう成果につながっているのかを知ることができます。その瞬間に、単なる「自分の強み」だったものが「社会に通用するスキル」として形を持ち始めるのです。
次のステップは、社会に出た後の実践です。ここで大事な視点が「真似ること」。日本語の「学ぶ」という言葉は「真似る」に由来すると言われています。つまり、最初のうちは自分のやり方にこだわるよりも、尊敬する先輩や成果を出している人の行動を徹底的に真似てみることが大切です。「この人の考え方は素晴らしい」「この人のやり方は成果につながっている」と思ったら、まずはそっくりそのまま真似をしてみる。そこから少しずつ自分らしさを加え、オリジナルの強みとして磨いていくのです。
社会に出ると、周囲には自分と同じように優秀で努力している人がたくさんいます。そこで必要なのは、自分の強みを軸に「自分にしかできない価値」を提供していくことです。最初は真似るところから始まり、次に自分の強みを発揮して小さな成功体験を積み重ねる。そうして初めて「オリジナルの強み」として自分の武器になります。
ただし注意すべきは、強みは磨かなければ錆びてしまうということです。学生時代に「強みだ」と思っていたものも、社会に出て努力を怠ればすぐに埋もれてしまいます。だからこそ、常に学び続け、挑戦し続ける姿勢が大切です。大人から学び、真似し、そして自分なりに工夫して進化させていく。その繰り返しがキャリアを形成し、未来を切り拓いていきます。
まとめると、強みを実践的に活かすステップは大きく三つです。第一に、大学生のうちに「大人と会話すること」。すでに結果を出している人の言葉は、自分の強みを社会に接続する最も実践的なヒントになります。第二に、社会に出てからは「真似ること」。成果を出している人を真似ることで学び、自分の型をつくっていきます。第三に、自分の強みを軸に「勝負し続けること」。小さな成功を積み重ねながら、自分だけのオリジナルな強みに磨き上げていくことです。
強みとは、自分の未来を切り拓く最大の武器です。その武器を錆びさせず、社会で光らせるために。まずは勇気を持って、大人に会いに行くことから始めてみてください。そして真似ることを通じて学び、自分だけの強みに育てていく。その実践こそが、あなたを大きな成長へと導いてくれるはずです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸
