自己肯定感を高めるために心の余裕をつくる方法

心の余裕をつくる方法は、人によってさまざまあると思います。私自身が日々の中で実践しているのは、「適当さ」や「いい加減さ」を少し意識的に持つことです。
一見すると否定的に捉えられがちなこの2つの言葉ですが、実はとても大切な心のバランスを保つキーワードだと私は思っています。
社会やスポーツ界では、「完璧を目指すこと」や「常にベストを尽くすこと」が美徳とされる風潮があります。もちろん、夢を叶えるためには、良い準備をすること、少しでも理想に近づこうと努力を重ねること、毎日を一生懸命に生きることは大切です。
しかし、常に全力で物事に向き合っていると、心も身体も疲れてしまいます。むしろ、その疲れが自己否定や無力感を引き起こし、自己肯定感を下げてしまう原因になることもあります。
だからこそ、私は「力を抜くこと」「完璧を求めすぎないこと」を意識しています。たとえば、毎日100点を目指すのではなく、65点から85点を目安に取り組む。そして「ここぞ!」というときに、集中力を高めて100点を出す。そんなスタンスの方が、長く続けられますし、何より心に余裕が生まれます。
一流の人たちを見ていても、共通して感じるのは「余裕」があるということです。彼らは、力の入れどころと抜きどころをしっかりと理解し、それを感覚的に見極める力を持っています。
トップアスリートも同じです。力を抜く技術、いわゆる“脱力”が非常に上手い。無駄な力を入れず、必要な場面で最大限のパフォーマンスを発揮する。その姿勢が、心の安定にもつながっているように思います。
自己肯定感というのは、「自分を信じる力」や「自分を認める力」でもあります。心に余裕があると、少しの失敗やうまくいかないことも、「まあ、そんなときもあるさ」と受け止めることができます。
一方で、余裕がないと、些細な出来事でも「自分はダメだ」と感じてしまい、どんどん自信を失っていきます。
頑張ることと同じくらい、適度に力を抜くこと。そして、完璧でなくても大丈夫と思える心のスペースをつくること。
そのバランスが、自分を肯定し、前向きに生きる力を育ててくれるのではないでしょうか。
今日も自分らしく、少し肩の力を抜いて、一歩前に進んでいきましょう。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸