長く続く夫婦関係の秘訣

長く続く夫婦関係の秘訣。これは一見すると簡単そうに思えて、実はとても奥深いテーマだと感じています。
私自身、結婚してまだ20年には満たない身ですが、17年間夫婦として生活を共にしてきた中で、今の時点で「これは大事だったな」と感じていることを、少しだけお伝えできればと思います。

① お互いが人として尊敬し合えるか

「恋愛と結婚は違う」。これは私の大学院時代の恩師が、口癖のように語っていた言葉です。当時はまだ独身で、その意味を本当には理解できていませんでした。
しかし結婚して年月を重ねていく中で、この言葉の重みが少しずつ身に染みてわかってきたように思います。

恋愛は“好き”が原点ですが、結婚生活は“信頼”と“尊敬”が土台です。
好き嫌いという感情の前に、人として尊敬できるか、信頼し続けられるか。この関係性があるかどうかが、長く一緒にいる上でとても重要だと感じています。

② お互い、許し合えるか

人間は未完成な存在です。私も妻によく「あきらめてるから大丈夫」と言われます。
もちろん期待もしますし、「こうしてほしい」「なぜこうしてくれないのか」と思うこともあります。

でも、結婚生活ではその“期待”が裏切られることも多いのです。
だからこそ、「あきらめる」という気持ちが必要になります。ただ、この「あきらめる」という言葉には、実は深い意味があると思っています。

「極める」という言葉の語源には、「明らかに極める=あきらめる」という考え方があるそうです。
相手のすべてを見て、受け入れること。その境地を目指している私に対して、妻はすでにそこにたどり着いているような気もします。

③ お互いの自由度が適切か

結婚とは、他人同士が一生生活を共にするという、とても不思議でチャレンジングな営みです。
当然、相手と自分の希望や価値観がぶつかることもあります。その中で大切になってくるのが“自由度”です。

時間の自由。お金の自由。思考の自由。
お互いが自分らしくいられる適切な距離感と自由度を保てているかどうか。これは夫婦関係を無理なく続けていく上で、とても大事な要素だと感じています。

④ 家族・子どもへの価値観が共通しているか

結婚生活の中で、もっとも恋愛との違いを感じるのは、“家族”という存在の重みかもしれません。
お互いの両親や兄弟、そして自分たちの子どもたち。人生で最も近い存在を大切にするマインドが共有できているかどうかは、結婚生活を築いていく上で非常に大きな意味を持ちます。

家族への思いや考え方が根本で一致していることで、さまざまな場面での判断に迷いが少なくなり、夫婦としての軸がぶれなくなると感じています。


結婚生活とは、歳を重ねれば重ねるほど“初めての出来事”が続く日々でもあります。
子どもの成長、親の介護、自分たちの年齢とともに変化していく価値観や生活のリズム。
そのひとつひとつに、正解はありません。

だからこそ、大切なのは「感じ合うこと」「許し合うこと」「尊重し合うこと」なのだと思います。

そして何より、どんなに年月が経っても、「ありがとう」「ごめんね」を自然に伝え合える関係でいることが、長く続く秘訣なのかもしれません。

これからも夫婦生活を楽しめるマインドで生きていきます。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮崎 善幸


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