食べる幸せを、「誰と」分かち合うか


私たちは毎日、何気なく「食べる」という行動を繰り返しています。
忙しい日々の中で、時には急いで済ませてしまうこともありますが、私はできるだけ「食べる」という行為を単なる作業にせず、心が満たされる有意義な時間にしたいと思っています。

食事の時間は、体を満たすだけではなく、心を整える大切なひとときです。
そして、何を食べるかということももちろん大切ですが、私にとっては「誰と食べるか」がそれ以上に重要です。

同じ料理を食べても、一緒にいる人によって味わい方や感じ方が変わります。
おいしい料理がさらにおいしく感じられるのは、その場の空気感や会話、そして一緒に過ごす人との関係性が作り出す「温かさ」があるからだと思います。

食事の時間には、その日その時の空気があります。
笑い声が響くこともあれば、愚痴を言い合って心を軽くすることもあります。
将来への不安を打ち明けたり、夢を語り合ったり、そんな会話が自然と生まれるのも、同じ食卓を囲んでいるからこそ。

食事は単なるエネルギー補給ではなく、「人と人をつなぐ時間」でもあります。
会話の中でお互いを知り、理解し合い、励まし合う。そうした積み重ねの中に“幸せ”が生まれていくのだと思います。

FEEL FREEで大切にしているのも、まさにこの「誰と一緒に過ごすか」ということです。
おでんやクレープなどのメニューを通して、人が自然と笑顔になり、心がほぐれていくような場所でありたい。
お客様同士、あるいはスタッフとお客様が会話を交わしながら、「ここに来るとなんだか幸せな気持ちになる」と感じていただけたら、これほど嬉しいことはありません。

幸せというのは、特別な出来事の中にあるものではなく、日常の中で誰かと共有できる瞬間にあるのではないでしょうか。
それは、美味しいものを「美味しいね」と言い合えること。
小さな悩みを打ち明けて、「わかるよ」と頷いてもらえること。
そんな何気ない時間が、人生を少しずつ豊かにしてくれます。

FEEL FREEは、そんな“幸せの共有”が自然に生まれる場所でありたいと思っています。
訪れるたびに心が軽くなり、人とのつながりを感じ、また誰かに会いたくなる。
そうした温かい輪が少しずつ広がっていくことこそ、私が目指す「幸せのかたち」です。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸


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