リーダーとしてのビジョンを持つことの価値

ソフトバンク創設者の孫正義さんは、ビジョンについてこう語っています。

“タイムマシーンに乗って見てきた未来を語るのがビジョンである”

この言葉からもわかるように、ビジョンとは未来の姿を描き、そこに向かう道筋を示すものです。リーダーとしてビジョンを持つことは、自分が属する組織やチームを導くために不可欠な要素です。未来を見据えたリーダーシップこそが、チームを次のレベルへと引き上げる原動力となります。

ビジョンがもたらす力

ビジョンを語る上で重要なのは、実現可能性や現状とのギャップを考えるのではなく、まずは「こんな姿になりたい」「こんな姿になったらワクワクする」という感情にフォーカスすることです。目標達成のプロセスにおいて、リーダー自身がそのビジョンに対して心からワクワクし、前向きであることが求められます。

リーダーの情熱がチームに与える影響は計り知れません。ワクワクするビジョンを共有することで、メンバー全員のエネルギーが一致し、前進する力が生まれます。それはまるで、同じゴールを目指す旅の仲間同士が、互いに力を与え合いながら前進していくようなものです。

ビジョンを描くステップ

では、具体的にリーダーはどのようにしてビジョンを描けばよいのでしょうか?以下がステップの参考になります。

  1. 現状を俯瞰する 現在の組織やチームの状況を冷静に分析します。強みや課題を洗い出し、どのような未来が必要かを考えます。
  2. 理想の未来を想像する 10年後、20年後にそのチームがどのような存在でありたいかを自由に描きます。この段階では制約を設けず、夢を膨らませることが大切です。
  3. ビジョンを言葉にする チームが目指す未来像を簡潔かつ情熱的な言葉で表現します。たとえば「世界一になる」「地域で一番愛される存在になる」など、具体的かつ心に響く表現を心がけましょう。
  4. ビジョンを共有する 描いたビジョンをチームメイトに語り、共感を得ます。このとき、ただ一方的に伝えるのではなく、メンバー一人ひとりの意見を聞き、ビジョンをより実現可能なものへと磨き上げます。

ビジョンを持つリーダーの力

ビジョンを持つリーダーは、チームの羅針盤の役割を果たします。たとえば、嵐の中で航海を続ける船が目的地を見失わないためには、明確な進むべき方向が必要です。同様に、ビジョンがあることで、チームは困難な状況でも進むべき道を見失いません。

さらに、ビジョンは単なる目標設定とは異なり、感情を動かす力を持っています。チーム全員が心から共感し、同じ夢を追いかけることで、個々の力が掛け算となり、想像を超えた成果を生み出すことが可能です。

終わりに

リーダーとしてのビジョンを持つことは、組織やチームに方向性を与えるだけでなく、メンバー全員に未来への希望を提供する行為でもあります。そして、何よりも大切なのは、リーダー自身がそのビジョンに心からワクワクし、信じていることです。

孫正義さんの言葉を借りれば、リーダーはタイムマシーンに乗り、未来を語る人でなければなりません。その未来を見据えた語りが、チームにエネルギーを与え、目標達成への原動力となるのです。これからも制限因子を考えるのではなく、ワクワクするようなビジョンを描き、それを語る自分でありたいと考えています。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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