夢を実現するための心構えとは、まず「目指すこと」

「私は◯◯になれますか?」
これまでに、こうした質問をいただくことが何度かありました。

そのたびに、私は質問を質問で返してしまいます。
「あなたは◯◯を目指していますか?」

少し意地悪な返しに思えるかもしれませんが、これは私がとても大切にしている考え方に基づいた返答です。
私にとって、「なれるかどうか」「できるかどうか」という未来の実現に対して最も重要なのは、「目指しているかどうか」――つまり、ゴール設定をしているかどうか、なのです。

高いゴールを掲げれば掲げるほど、それを叶える確率が低くなると考える方は多いかもしれません。
しかし、私はそのようには考えていません。

たとえば、私は「女子ラグビーで世界一になる」という目標を掲げています。
「世界一になる」というと、それはとてつもなく大きな目標に聞こえるでしょう。
しかし、その実現の可能性について、私は冷静に、かつ前向きに捉えています。

そもそも、「女子ラグビーで本気で世界一を目指している国」が、いったいどれほどあるでしょうか?
私の経験やこれまでの国際大会での関わりから推測するに、その数は最大でも4カ国程度だと思っています。
もちろん、現在の実力やランキングではなく、「本気で世界一を目指している」という意志と準備の度合いを基準に考えています。
そういった観点で見たとき、日本もその4カ国の中に入っていると、私は確信しています。

つまり、現時点で「世界一になる」可能性は、単純に考えても4分の1、すなわち25%です。
この数字をどう捉えるかは人それぞれかもしれませんが、私は「決して低くない確率」だと思っています。

むしろ、夢や目標を持たずに日々を過ごすことのほうが、未来の可能性を狭めてしまうと感じます。
たとえば、人気のある公務員試験などの合格率を見てみても、数%未満の倍率のものも少なくありません。
それと比べても、「世界一になる」ことが極端に難しいわけではないのです。
夢を掲げ、努力し続ける環境を整えられれば、実現の可能性は確実に高まります。

夢を持つこと、そしてその夢に向かって目指し続けること。
それがすべてのスタートラインであり、実現の可能性を生み出すエネルギーだと思います。

夢の大きさに臆することなく、まずは「目指す」こと。
その一歩を踏み出す覚悟が、未来を変えていく力になるのだと、私は信じています。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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