「配慮」の姿勢 〜「助け合う心」がつくる信頼関係〜

信頼とは、どのような姿勢から生まれるのでしょうか。
今回は、私が日々の生活の中で感じている「配慮」の大切さについて、お話ししたいと思います。
まず、「配慮」とは何か。
辞書的には「他人の立場や気持ちをおもんばかり、適切に気を配ること」とされています。
もう少しやわらかく言えば、「相手のためを思って、そっと手を差し伸べること」「自分本位ではなく、周囲に気を配る行動」と言えるのではないでしょうか。
例えば、お年寄りに席を譲る。誰かが困っていたらお手伝いをする。話すときに相手の表情を見て話題やトーンを変える。
こういった何気ない行動の積み重ねが、「配慮」なのだと思います。
そして、この「配慮」の姿勢こそが、信頼を得るための基盤になるのです。
先日、ある方とお食事をご一緒する機会がありました。
その方は、とても自然な形でさまざまな気配りをされていました。
食べ終わったお皿をさりげなくまとめてくれる。
飲み物のおかわりが切れる前に「何か飲まれますか?」と声をかけてくれる。
お店の方が片付けやすいように食器を整える。
そして、会話の中でも、話し手の表情や内容に合わせて笑顔を見せたり、静かに相づちを打って場を和ませてくれる。
どれも「目立たないけれど、確実にその場を快適にしてくれる行動」ばかりでした。
その方は、ある病院で救急救命に携わる看護師の方でした。
私は実際の現場での姿を見たことはありませんが、その丁寧な所作や穏やかなふるまいから、「この方は日頃から緊張感のある現場で、常に人の命や心に寄り添っているのだな」と自然と想像ができました。
「信頼されたい」と願って行動するのではなく、相手を信頼し、心を寄せ、思いやりの行動をとる。
それが配慮であり、そうした姿勢が結果として信頼を生んでいくのだと、改めて感じました。
配慮には見返りを求める気持ちはありません。
ただ、目の前にいる誰かのために、自分にできることをさりげなく行う。
その積み重ねが、「この人と一緒にいたい」「この人に任せたい」という信頼へとつながっていくのだと思います。
私自身も、日々「配慮できる人」でありたいと心がけています。
それは仕事の場面でも、プライベートでも同じです。
自分の思いを押し通すのではなく、相手がどう感じるか、どうすれば心地よく過ごせるかを想像すること。
それこそが「助け合いの心」であり、信頼関係を築く土台だと信じています。
人と人とが支え合い、助け合って生きていく中で、「配慮」はとても大きな力を持ちます。
今日、あなたが誰かにした小さな気づかいが、明日の信頼につながっていく。
そんなふうに思える社会でありたいと、心から願っています。
「助け合う」「配慮」という大切な言葉に気づかせてくれた方々!本当にありがとうございました。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸