夢を持つことが人生を豊かにする理由

夢を持つこと。それは人生を豊かにするための最も大切な要素のひとつだと私は思います。なぜなら、夢があることで、自分自身の今という時間が明確な意味を持ち始め、毎日の行動に目的が生まれるからです。
私自身、中学生の頃は「夢」がありませんでした。勉強も運動も「そこそこ」、好きなことも特にない。ただ何となく、周りと同じように生活をしていました。そんな私が変わったきっかけは、「コーチング」に出会ったことでした。自分の内面を深く見つめ直し、どんな自分になりたいのか、何を目指して生きたいのかを問い直すことで、初めて「夢」を持つようになったのです。
夢を持つことは、自己認識力を高める第一歩でもあります。「自分は何を大切にしているのか?」「自分の強みや弱みは何か?」「自分は他人にどう見られているのか?」といった問いを通じて、自分の“現在地”を正確に知ることができるようになります。夢がゴールだとすれば、自己認識力はスタート地点を知るための大切なコンパスです。
夢に向かう過程では、段階的なゴール設定も重要です。いきなり「世界一」になろうとしても、途中で挫折してしまいます。私も「オリンピックにコーチとして出場する」という夢を持ちましたが、それは「アジア5位」からのスタートでした。段階的な目標を立て、小さな成功体験を重ねていくことで、自信が育まれ、夢が少しずつ現実のものになっていきました。
また、夢は「自分のため」だけでなく、「誰かのため」に持つことで、さらに深い意味を持つようになります。家族や仲間、大切な人の夢を応援すること。その経験を通して、他者を思いやる心や感謝の気持ちが生まれます。そして不思議なことに、自分が誰かの夢を応援することで、自分の夢もまた応援されるようになるのです。
心の状態、すなわちセルフイメージも夢の実現には欠かせません。ポジティブな言葉や思考は、夢に向かって行動するエネルギーとなります。例えば、「できる。私はできる。」と日々自分に言い聞かせることで、潜在意識が味方になり、困難に立ち向かう強さが湧いてきます。夢を描くことは、未来の自分を先取りし、そのイメージを毎日の行動に投影することでもあります。
そして、夢を持ち続けることは「自分らしい人生」を歩むことに直結します。私は現在、スポーツの感動を届ける「SPORTS BAR FEEL FREE」という場を立ち上げ、2025年6月29日、50歳最後の誕生日に『FEEL FREE』という書籍を出版します。この本には、私自身が夢を持ち、それを実現するために歩んできたすべてが詰まっています。
夢とは、決して遠い存在ではありません。今この瞬間から、自分の心に向き合い、自分の想いを言葉にし、行動に移すことで、夢はすでに始まっています。人生を豊かにする最大の秘訣は、自分の夢を持つこと。そしてその夢に、真剣に、丁寧に向き合うことなのです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸