自分だけの特別なリラックス法

日常生活は常に慌ただしく流れていきます。大学で学生と接していても、彼らが口を揃えて言うのは「忙しい」という言葉です。授業、アルバイト、部活動、友人関係…何かをやり続けて過ごす毎日。社会人になれば仕事や家庭のことが加わり、さらに時間に追われるようになります。そんな日常の中で大切にしたいのは、どんなに余裕がなくても「自分がリラックスできる時間を持つこと」だと私は思います。

私自身もコーチや大学の仕事をやっていく中で、意識的にリラックスの時間を確保してきました。いくつか私なりの方法をご紹介します。

まず一つ目は「一人になる時間を持つこと」です。歩く、本を読む、コーヒーを飲むなど、何でもよいのですが、1日1回は必ず一人で過ごす時間をスケジュールに組み込んでいます。遠征先でも大学の仕事中でも、意識的にその時間をつくります。誰とも話さず、自分だけの空間に浸ることで頭が整理され、心が穏やかになります。

二つ目は「未来を創造すること」です。長い時間を必要としなくても、ほんの数分間で構いません。自分が実現したい未来を頭の中でイメージします。私の場合、無意識のうちにやりたいことが浮かび、自然とワクワクした気持ちになれます。思い描くこと自体がエネルギーを与えてくれるのです。

三つ目は「周りを見てみること」です。普段は気に留めないものに目を向けると、意外な発見があります。季節の移ろい、人の笑顔、あるいは悩んでいる様子の人の表情…。観察しすぎるのは避けたいですが、「みんな一生懸命に生きている」と感じることで、自分もその一部として存在していることを実感できます。これは私にとって心が安らぐ瞬間です。

四つ目は「予定を立てること」です。私はスケジュールアプリを使って自分の行動を可視化しています。頭の中にある予定を外に出すことで混乱が減り、すっきりとした気持ちになります。忙しいときほど計画を立てることが、自分を落ち着かせるリラックス法になります。

五つ目は「音楽を楽しむこと」です。特に車の中で音楽を聴く時間は格別です。自分の好きな曲を好きなだけ聴ける空間は、私にとって特別なリセットの場となります。音楽には不思議な力があり、疲れているときでも自然と前向きな気持ちにしてくれます。

これらの方法は、誰にでも当てはまるわけではありません。大切なのは、自分にとっての特別なリラックス法を持つことです。それが散歩でも、料理でも、あるいは誰かとの会話でもいい。小さくても、自分が心から安らげる時間を大切にすることで、忙しい日々を前向きに過ごすことができます。日常のちょっとした時間が特別な開放された時間になります。

「リラックスできる自分だけの時間をどうつくるか」。それを意識することが、人生を豊かにする大きな一歩になるのだと思います。

SPORTS BAR FEEL FREE オーナー

宮﨑 善幸

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