身近な人を大切にできる人はチームを大切にできる

人との関係性を築くうえで、最も大切なのは「身近な人を大切にできるかどうか」です。
身近な人を大切にできる人は、チームの関係性も良くすることができます。

これまで多くのチームを見てきましたが、選手やスタッフ同士の関係が良いチームほど、一人ひとりが“身近な存在”を大切にしています。家族、パートナー、友人、仲間。そうした一番近くにいる人たちへの丁寧な接し方が、チーム内での振る舞いにも自然と表れているのです。

言い換えれば、どんなに能力が高くても、身近な人との関係が雑になっている人は、チームの中でも人との距離が生まれやすくなります。
なぜなら、人は「最も気を許している相手」にこそ、本来の自分の在り方が出るからです。
身近な人に感謝の言葉をかけたり、思いやりの行動をとることができる人は、チームの中でも自然に仲間を気遣い、相手の立場で物事を考えられる。これはスキルや経験ではなく、人としての姿勢そのものです。

特に、長く一緒にいる家族やパートナーに対しては、どうしても慣れや甘えが生まれやすいものです。
「わかってくれているだろう」と思い込み、感謝を言葉にすることを忘れてしまう。
しかし、そうした小さなことの積み重ねこそが、人間関係の温度を左右します。
「ありがとう」「おかげさまで」という短い一言でも、気持ちを伝えることで関係は必ず温かくなります。

チームづくりの原点は「人づくり」ですが、そのスタートラインは身近な人との関係性です。
誰かを大切にするというのは、特別なことをすることではありません。
相手の存在を当たり前と思わず、日々の中で感謝を伝え続けること。
その積み重ねが信頼を生み、チームという大きな輪の中でも良い関係を築く力になります。

身近な人を大切にできる人は、きっとチームの仲間をも大切にできる。
そして、そういう人がいるチームは、どんなに苦しい状況でも支え合い、最後までゴールを目指して走り抜けることができるのだと思います。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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