旅が教えてくれる人生のヒント

旅に出る。英語で「travel」。その語源は「trouble(トラブル)」から来ていると言われています。
つまり、旅には少なからず“トラブル”がつきものなのです。特に海外を旅すると、それを実感します。日本ほど安全で整った国は世界でも稀です。少し荷物を置いたまま席を立てば、置き引きに遭うこともあります。交通ルールも習慣も、そして人との距離感さえも国によって全く違う。そんな中で自分を守りながら、その土地に馴染んでいく力が求められます。

旅が教えてくれる人生のヒントの一つは、「環境適応能力」だと私は思います。
古くから「郷に入っては郷に従え(When in Rome, do as the Romans do)」という言葉がありますが、これは単なる処世術ではなく、「相手の文化を尊重し、自分を柔軟に変えていく力」を意味しています。これは海外に限らず、どんな環境でも生きていくうえでとても大切な力です。

私たちの人生にも、思いがけない“トラブル”が起こります。
それは仕事の中でのアクシデントかもしれないし、人間関係のすれ違いかもしれません。しかし、そうした出来事にどう向き合うかが人生の質を決めていくのだと思います。
旅と同じように、起きたことを嘆くのではなく、「今できることは何か?」を考え、できることの中で最善を尽くしていく。
それが、困難を乗り越える一番の方法です。

私はこれまで多くの国を訪れてきました。そこでは、言葉が通じなくても笑顔で助けてくれる人がいました。困ったときに手を差し伸べてくれる人もいれば、自分の未熟さを痛感する場面もありました。けれども、振り返ればそれら一つひとつが、人生を豊かにしてくれた「経験」という宝物です。
不便や不安を乗り越えるたびに、自分の中に新しい価値観が芽生えていく。旅はまさに“生きる力”を養う最高の教科書だと感じます。

是非、自分は何でもできると思っている若者のみなさんたちには、ぜひバックパック一つで海外に飛び出してほしい。
便利さや安心に囲まれた日常を少し離れ、不確実さの中で生きる経験をしてほしい。
飛行機を降りて空気の匂いを感じ、人の優しさや厳しさを肌で感じ、異文化の中で自分を見つめ直す。
そこには必ず“生きるヒント”が隠れています。

旅は終わっても、その学びは続きます。
トラブルの中にこそ、人間の成長の種がある。
そのことを忘れずに、これからも私は国内外への一人旅を“人生という旅”を繋げていきたいと思います。

SPORTS BAR FEELFREEオーナー

宮﨑 善幸

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