メンタリングが育む信頼関係

信頼を築くメンタリングの力
信頼関係を築く上で最も重要なことは、まず自分自身が相手を信頼することです。そして、その信頼の第一歩は、相手を心から尊敬することにあります。メンタリングを通じてこの原則を実感し、多くの場面でその価値を見出してきました。
信頼の本質
“信頼されたい”と思うなら、まず“信頼する”ことが必要です。これは単なる理屈ではなく、実践的な真理です。どんなに能力が高く、経験豊富であったとしても、自分が相手を信頼していなければ、相手もこちらを信頼することはありません。信頼は一方通行ではなく、互いに与え合うことで成り立つものです。
尊敬が信頼の土台を築く
相手を信頼するためには、まず相手を尊敬することが最優先です。この尊敬には、年齢や立場、実績の有無は関係ありません。一人の人間として相手を認め、その価値を理解することが重要です。
例えば、私がメンタリングを行う際、相手が学生であっても、経験の浅い若手であっても、その人が持つ独自の視点や能力に敬意を払いながら接します。尊敬の念を持つことで、相手も安心して自分の考えや悩みを共有できるようになります。
期待しない信頼
もう一つ大切なのは、期待せずに信頼することです。期待とは、相手に対して自分の理想を押し付けることでもあります。それは時に、相手に不必要なプレッシャーを与えてしまうこともあります。一方で、期待せずに信頼するということは、相手の意思や行動をそのまま受け入れる姿勢を意味します。
例えば、メンタリングの場で、相手が自分の目指す方向とは異なる選択をすることもあります。その時に“どうしてこうしなかったのか”と問い詰めるのではなく“その選択にはどんな理由があったのか”と理解を示すことで、相手は自分を信じてくれていると感じます。
信頼の循環
信頼は、尊敬と理解を通じて生まれるものです。そして、信頼の関係が築かれると、相手もまたこちらを信頼し、より良いコミュニケーションが可能になります。この信頼の循環が、メンタリングの大きな力です。
相手を尊敬し、期待を押し付けずに信頼する。それは決して簡単なことではありませんが、相手が心を開き、自分自身を成長させるための最高の環境を作ることができます。この信頼の基盤を持つことで、メンタリングの成果はより深く、持続的なものになると信じています。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸