コーチとして選手をどのようにサポートするか

コーチとして選手をサポートする上で意識することは、「個別性」と「一貫性」を持つことです。それぞれの選手が異なる背景や能力を持っていることを理解し、彼らの可能性を最大限に引き出すためのアプローチを行う必要があります。
個別性
1. 選手は一人ひとり違う存在であること
選手一人ひとりが異なる特性を持っています。そのため、まずは観察力を養い、選手の特性やニーズを深く理解することが必要です。選手が何を求めているのか、どのようなアプローチがその選手に最適なのかを見極めるためには、日々のコミュニケーションと観察が欠かせません。たとえば、ある選手には厳しい指導が効果的かもしれませんが、別の選手には励ましや寄り添いが必要な場合もあります。
2. 平等ではなく公平に
“平等”とは全員に同じアプローチをすることを意味しますが、”公平”とは、それぞれの選手に合ったアプローチを提供することです。たとえば、体力的に優れた選手と、技術的な面で伸びしろがある選手では、必要とする指導が異なります。すべての選手に同じプログラムをコーチングするのではなく、それぞれの成長を促すための適切な方法を見つけ出すことが大切です。
3. 森を見過ぎず木を見る
森とはチームを指し、木とは個を指します。世界を戦ってきて痛感していることがあります。それはチームスポーツにおいても、最終的に重要なのは個の充実であると私は考えています。個々の選手が自立し、自らの役割を理解して行動できるようになることが、強いチームを創る鍵となります。個々の成長がチーム全体の成長に直結するため、選手一人ひとりの目標や課題をしっかり把握し、それに向けた支援を行うことが重要です。チームがうまくいっていないと感じた時こそ、個へのアプローチが必要な時かもしれないです。
一貫性
1. 一貫性を持ったコーチングフィロソフィー
どの選手に対しても、一貫したコーチングフィロソフィーを持つことが必要です。コーチとして、何を信じて選手を指導しているのか、その軸がぶれないことが選手に安心感を与えます。選手が変わったとしても、自分の信念や指導方針を変えずに接することで、選手たちは自分が何を変えていく必要があるのかを明確に理解できるようになります。
2. 許せる範囲を明確にする
特定の選手を特別扱いするのではなく、すべての選手に一貫して同じ基準を適用することが重要です。規律違反やルールを破った場合でも、その対処方法を選手の名前や立場に左右されず、一貫性を保つことが必要です。これにより、チーム内での信頼関係が構築され、公平な環境が生まれます。
3. 選手の無限の可能性を信じる
選手には、やる気に満ちた者もいれば、そうでない者もいます。しかし、どの選手にも無限の可能性があることを信じ続けることが、コーチとしての重要な役割です。選手の現在の姿だけに囚われるのではなく、将来どのように成長できるかを見据えた指導を行うことで、選手の潜在能力を引き出すことができます。
まとめ
コーチとして選手をサポートする際には、「個別性」と「一貫性」を持つことが不可欠です。一人ひとりの選手の特性を理解し、公平なアプローチを行うことで、選手たちの成長を最大限に引き出すことができます。また、一貫した信念を持ち、選手の可能性を信じ続けることで、選手自身が自信を持ち、チーム全体の成功に繋がるでしょう。これらのポイントを常に意識しながら、選手と向き合うことがコーチとしての使命であり、喜びでもあるのです。
SPORTS BAR FEEL FREEオーナー
宮﨑 善幸