スポーツを通じて得た仲間の大切さ

スポーツをしてきた人なら一度は感じたことがあるでしょう。同期の仲間との絆は、時間が経っても色あせることのない、一生の宝物です。私は23歳からコーチとしてのキャリアをスタートしました。その中で気づいたのは、選手とコーチの関係もまた、特別な仲間の形だということです。

一般的には、コーチは選手にとって目上の存在であり、指示を出したり、メンバーを選考したりする役割を持つ人物と捉えられることが多いでしょう。しかし、私の考えでは、コーチは決して選手より偉いわけではありません。コーチも選手と同じチームの一員であり、共にゴールを目指すチームメイトだと考えています。そのため、選手とコーチの間には尊敬と信頼が必要不可欠です。

オンフィールドとオフフィールドの分け方

選手とコーチの間で重要なのは、オンフィールド(競技の場)とオフフィールド(日常生活)を明確に分けることです。競技中、コーチは指揮官としてチームの方向性を示す役割を果たしますが、それはあくまで競技場での話です。オフフィールドでは、選手とコーチは同じ人間同士としてフラットな関係を築くことが大切です。

例えば、試合後に選手と食事を共にしたり、普段の生活の中で何気ない会話を交わしたりする時間は、信頼関係を深める絶好の機会です。オフフィールドでの選手との関わり方にはコーチによって色々な考え方があります。私自身はオフフィールドではより同じ目線で語り合うことで、お互いの人間性を理解し、チームとしての一体感が生まれると信じています。

同じ目標と目的を持つことの重要性

スポーツの素晴らしさは、ただ勝つことを目指すだけではありません。楽しみ方は人それぞれであり、その多様性こそがスポーツの魅力です。しかし、勝利を目指すチームにおいて、本気で勝ちに向き合わない選手やコーチがいる場合、そこには温度差が生まれます。この温度差は、いくら議論しても平行線をたどることが多いです。

そこで重要なのが、チーム全員が同じ目標と目的を持ち、それに向かって進んでいくかを最初に確認することです。そして定期的にも確認することです。ゴールが一致していない場合、どれだけ優れた戦術やスキルを持っていても、真のチームワークは生まれません。

チームは個人の所有物ではない

チームは、選手やコーチの個人所有物ではありません。同じ目標と目的を持った仲間が旅をするための場所なのです。その旅路の中で、本気で向き合った経験や結果が、選手とコーチの間に強い絆を生み出します。勝つことだけがスポーツの価値ではありません。時には、達成できなかった悔しさや、想像以上の結果を得た喜びが、チームをより強固なものにしてくれるのです。

どんな目標や目的でも構いません。大切なのは、本気で向き合い、全力でそのゴールを目指すことです。そのプロセスを共有する仲間こそが、スポーツを通じて得られる何にも代えがたい宝物だと私は思います。

これまでの経験を通じて感じたのは、仲間との信頼関係がどれほど大切かということです。そして、その信頼関係を築くためには、お互いを尊重し、同じ方向を向いて歩み続ける努力が欠かせません。これからも、スポーツを通じて得た仲間を大切にしながら、新しい挑戦を続けていきたいと思います。

SPORTS BAR FEEL FREEオーナー

宮﨑 善幸

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